MIDI & 着信メロディー 制作秘話(?)
by Windy
2004年もあと一ヶ月と少しで終わろうとしています。
ここまで自分がこの世界とかかわってきたことを少し振り返ってみたいと思い、この文章を書いています。
パソコンとの出会い。
 私がパソコンを最初に買ったのは1996年のことでした。前年の95年にWindows95が発売され、「これで誰でもコンピューターが使えるようになる!」とさんざん放送されたりもしていました。結果として今の普及率はこうした報道がまんざら間違いではなかったといえるかもしれません。
 話を戻すと、私は何でPCを買ったかというと、ひとつには経理などの処理を行えるであろうという予感。ひとつはFAXなどの紙を使ったものが減るだろうという期待。そして情報の発信にたいする欲求がありました。 (このうちまともに叶ったものは最後の情報発信のみであるのですが・・・笑)

 そのころホームページの話題が急に大きく取り上げられ始めたところでした。 私も自分の店の情報を雑誌の広告等に載せたりもしていましたが、NTTがはじめたFAX情報発信という企画を知り、より有効な情報発信手段はホームページに違いないと思うようになりました。
 実際の話、他にもPCでやりたかったことがあったのですが、どれもこれもかなり勉強が必要で、どれひとつとして自分の物にするには努力と忍耐と時間が必要だったのです。 その中でどれかひとつでもやり遂げるとすれば、それは「情報発信」だったのでしょう。 まいにちまいにちホームページを作るにはどうしたら良いのか?勉強が始まりました。そして1997年の初頭に念願のホームページをgeocitiesにスペースを借りてはじめることができました。
 はじめのうちはそのスペースの少なさから、内容も絞りに搾り、写真なども必要最低限の大きさにしていました。 そしてファイル名に日本語を使ったり、スペースを空けたまま使ったりしたために起こるリンク切れによるエラーに冷や汗物だったのを覚えています。(笑)
 仮にも世間に発表しているものがそんな状態では恥ずかしいし情けないし、第一見る人が馬鹿にするだろうという恐怖(?)にかなりあせっていました。(笑)
 それからいくつかのページを作っていくうちにだんだんとこの世界に慣れてきて、そのしきたりが見えてくるようになってきたのでした。
MIDIとの出会い。
 ホームページを作ってみるといろいろな技術の経験をしてみたくなります。
たとえば、ページにBGMを流してみたくなったり・・・

 コンピューターを始めるとさまざまなエラーに悩まされることになります。
と同時に本屋さんに入り浸って、それらの解決方法が載っている本を探すようになりました。
そのころはインターネットはまだ常時接続になっておらず、ダイアルアップで長い時間インターネットをさまよってあるのか無いのかはっきりしない情報を見つけ出すくらいなら本を買った方が経済的な時代でした。 おかげでずいぶんと投資もしましたし、技術も獲得できてきたと思っています。
 これと同時にPCでできるさまざまな楽しみ方にも目を向け始めたのはすごく自然だったと思います。 当然のごとく(?)画像の収集(笑)・・・ 雑誌にはCD-ROMが付いてきて、中には動画や音楽が入っていて、けっこうにぎやかで楽しい思いがしました。 あまりレヴェルが高いものではありませんでしたが、なにか駄菓子屋さんで売っているおまけのおもちゃのような感じで、それはそれで結構雰囲気はあったと思います。
 そういう中にMIDIファイルが入っていたこともありました。それらを聞いてみると、おもちゃっぽい音が多いんですが、なかにはそれなりに迫力のあるものもあって、「幅も広く、奥も深い世界なんだなぁ?」と感じたものです。 それらの中からお気に入りを自分のページに貼り付けてBGMにしてローカルで鳴らしてみると・・・ 今までよりもページがよく見えたりすることがありました。 ただし、これらのMIDIファイルは出所不明であったり、著作権が不明であったり、使って良いものなのかどうかの規定がまったく不明であったりと、実際にHPに使って一般に公開するには不便な点が多かったのです。
クラシック音楽のMIDIとの出会い。
上の項目の中でも書いたとおり、雑誌に添付されていたCD-ROMの中に入っていたMIDIファイルの中にクラシック音楽のものもあり、中にはすごくよくできたものもあって驚いたものでした。 もちろんそのころの私のPCのサウンド環境はよいものではなく、はじめから付いていたものをそのまま使っていましたが、それでもそこそこ伝わってくるものを感じていました。 そんな中、DTM専門の雑誌を偶然見つけて買ってみたんですが、この中に入っていたMIDIの中にすばらしいものをいくつか聴き、と同時にソフトウェアシンセサイザーの存在を知り、インストール後の感想は・・・「音楽をPCですることに十分な魅力を感じる」ということでした。
クラシック音楽のMIDIを作る・・・
 自分のホームページのBGMに自分で作ったものを使ってみようと・・・
PCでも音楽をやってみようかと安いキーボードを買ったときからが始まりでした。
そのキーボードはまったく今まで使った験しが無いのですが(笑)、付いてきたソフトの使い方を学ぶことに一生懸命でした。そのソフトはCakeWalk Exです。
 これは英語版のシークェンサーソフトで、基本的なものはすべてそろっていました。 ただ、慣れるのにかなり時間がかかったのですが、一つ一つ実験するかのようにやってみる他に仕方が無かったのです。 最初は5線紙の上に楽譜のとおりに音符をおくことからはじまりました。 なんとか鳴らしてみて感動したものです。 やらなければならないことがたくさんあって、特に「拍子の設定」「調の設定」「テンポの設定」「楽器の設定」「ト音記号やヘ音記号にするには如何すればいいの?」とかいう初歩的なことでも、シークェンサーの画面のどこをどういじれば良いのか途方にくれることもしばしばでした。
 そうやって作っているうちにだんだんと仕組みを覚えてきて、テンポやエクスプレッションなどが柔軟にこなせるようになって、やっと音楽らしさを表現できるようになってきたのでした。
DTMのこと 音源のこと
 今までPCで音楽を作ってきて強く感じていることのひとつに・・・
「PCで作るクラシック音楽は生演奏への橋渡しにとどめておこう・・・」という思いです。
私はレコーディングの仕事にも携わってきましたが、この仕事は「いかにして生の演奏をそのとおりに収録できるか?」ということに多大なる努力を払っている世界です。 そのために1本数十万円もするマイクロフォンを使ったり、数百万円から数千万円もするミキサーを使ったりもしています。 それでも生演奏のすべてを収録することはできません。 あたりまえのことですが、生演奏にある雰囲気は音だけではないのですし、またすごく良い音で録れたとしてもそれはある再生環境に合わせたものであって、そんな再生環境を誰もが持てるわけが無いからです。 つまり限界を背負いながら録音という作業が行われています。
 今のDTMの世界はもっと低い限界があって、DTM専用音源でも数万円と非常にチープなものなのです。 あえて誤解を恐れずに言えば「DTM音源はまだまだおもちゃ」と言えるでしょう。 もちろん手を入れて努力すれば感動できるものがそこから生まれることも確かで、これは同じ模型から「感動的なすばらしい作品」と「作っただけの作品」ができることに良く似ていると思います。 だけどこれらは「模型」であって「本物」ではないことは明確です。 だからといって私がここで「おもちゃはだめ」といっているのではありません。 その世界ではその楽しみ方があって当然だと思うからです。 肝心なのは「そういうものである」という自覚だと思います。
どおして著作権保護期間中の曲をやらないのか?
一言で言ってしまえば「今のJASRACの課金システムに問題があるからだ」とします。

 私は著作権は保護されるべきだとあたりまえに思っています。
もちろん支払えるものなら支払って当該の楽曲をやってみたいとも思います。
しかしなぜそれができないのか? それは「利益が残らないどころか多大な赤字を覚悟しなけらばならないシステムがあるから」です。
 著作権保護期間中の曲を申請することで使えるようになったのですが、最低使用料金が定められています。(おおむね\5,000/月) つまりダウンロードされようがされまいが、人気が無くても年間6万円は確実に収めなければなりません。 これはいったい誰が、どんな基準で設けたのでしょうか? これが無ければたくさんのサイトが参入しやすくなり、結果として大きな著作権収入が得られるようにも思います。
 私としてはこんなばかげたことに付き合う気が無く、それよりも正々堂々と公開できる名曲に大きな魅力を感じていることに他ならないからです。
着メロをつくることにしたきっかけ・・・
 これは単純に自分の携帯電話を新しくしたら、欲しくなったものだからです。(笑)
携帯電話のページにも書いたことなのですが、自分が欲しいものがなかなか見つからなかったり、手に入れることが難しいように感じたからです。
 クラシック音楽の多くは著作権の消失したもので、誰でも自由に使えるのですが、多くの携帯電話サイトでは無料と言いながら会員登録が必要であったり、そこから起こりうるトラブルを抱えています。 もっとすっきり「エレガントに・・・」使えないものだろうか?と単純に思いました。
 私がここまでMIDIを公開していた原動力には「気楽にクラシックを聴いてみて、お気に入りの曲が見つかりますように・・・」という思いがあります。 もっと進めればPCよりも携帯電話の方が圧倒的に身の回りに居る(?)時間が多いので、そこからもっと気楽に聴ければいいなぁと思うことと、世の中をやさしい音楽で雰囲気良くしたいという、ちょっと誇大妄想的な(?)おせっかいからでもあります。(笑)

2004年11月9日 快晴
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