MIDIを良い音で楽しむために

ホームページでMIDIを良い音で楽しむために・・・

MIDIの再生デバイスの設定項目が、Windows Vistaが登場してから外されて久しくなります。
Windows 7でもこれは復活されず、Windows XPまでに楽しめていたことができなくなってしまいました。

Windows 9xの時には「マルチメディアのプロパティー」で、
Windows XPの時には「サウンドとオーディオ デバイスのプロパティー」で、
それぞれコントロールパネルに見つけられるこれらを開いて
「MIDI 音楽の再生」の「既定のデバイス」のプルダウンメニューから、利用できる中の好きなものを選べたのですが、Vistaからはこの設定項目自体が消滅してしまったわけです。
外部音源を利用している場合、今まで簡単にMIDIを外部音源で再生できていたものが、突如として利用ができなくなってしまったわけです。それまでWindows Media playerでいとも簡単に楽しめていたものが、わざわざシークェンサーや、その他のソフトウェアプレーヤーをインストールして、そちらで再生させなければ音質の良いMIDI再生をすることができなくなってしまいました。

通常の場合、WindowsでMIDIファイルを再生するときに立ち上がるソフトウェアは、既定の設定では Windows Media playerとなっていて、再生できる音源には Microsoft GS Wavetable Synth が利用されます。 この再生音源の音はお世辞にも良いものではなく、何とかしてよい音にしたいという思いが募るのですが、これを変える手立てがWindows Vista以降には用意されなくなってしまったのです。 結果、MIDIの再生音がチープなもののままになっている場合が多いことと思われます。 また、ホームページでBGMとしてEMBEDされた場合、bgsoundでそれが書かれた場合には、Windows Media playerによって再生されるために、出ない音があったり、チープな音で我慢しなければならなかったりします。

どうにかしてよい音にはできないものか?
いろいろと調べた結果、以下に記したものを利用することで、XP以前の再生環境を復活させることや、MIDIをそれなりに楽しむことができそうなので、ここに報告することにします。

Windows Vista や 7 のMIDI出力先を選択できるようにする・・・

要するにこれができればWindows Media playerのMIDI出力先を自由に選べるので、MIDI信号を高音質な再生装置に送ることができます。 たとえば外部音源などをお持ちの場合にそちらに設定することができるようになるわけです。次にそれを可能にする、MIDIせれくたー が公開されています。

MIDIマッパー出力先選択ソフト『MIDIせれくたー』

ダウンロードしたものを解凍すると、MIDIselector.exeがありますので、これを開くとMIDIの出力先を選べるようになります。(なんでこんなに簡単なものがWindowsには含まれていないのでしょうか?)
このファイルをどこかに置いておけば良いでしょう。

PLWMidiMap.cplを使う

これも上記「MIDIせれくたー」とほぼ同じもので(英語版)、ダウンロードして解凍した中にあるPLWMidiMap.cplを直接開けばMIDI出力先を設定できます。これもデスクトップなど、どこかにおいておけば良いでしょう。

TiMidity++ windows synthesizer(TWSYNTH)を使う。

Microsoft GS Wavetable Synthでは音が物足りない場合には、これを使ってみるとかなり音質が改善されます。 無料で使えるので、簡単にMIDIの再生音質の改善に役立つことでしょう。次のページからダウンロードができます。
ダウンロード TiMidity++ windows synthesizer(TWSYNTH)
上記MIDIせれくたーやPLWMidiMap.cplを使って、MIDIの出力先をこれにすると、Windows Media playerやInternet ExprolerでのMIDI再生もこれで行うことができると思います。

Firefox + QuickTime systh を使う・・・

WEBを閲覧するブラウザーは、ひところは圧倒的にWindowsに標準に組み込まれたInternet Exprolerが多かったのですが、今では様々なブラウザーが公開され、それらのほとんどが無料のため、今では多くのユーザーがこれらを使っている模様 です。 その代表的なものがこのFirefoxで、もともとはネットスケープナビゲーターであったようです。 カスタマイズの自由さ、また、オープンな開 発環境の提供から、様々な新しいプラグインやアドオンが発表され、この世界が非常にバラエティーに富んできました。
これにQuickTimeをアドオンとしてインストールした場合、MIDIの再生はQuickTimeのシンセサイザーから音が出るようになります。 こ の音は、それなりに聴けるものなので、手軽にホームページのMIDIをある程度の音質で楽しむことができます。
Firefoxのダウンロード先
QuickTimeは、MIDIが貼り付けられたページを開くと、アドオンのダウンロードを促されますので、
クイックタイムのページに行ってダウンロードをすることで利用できるようになります。
iTuneを利用している場合には、QuickTimeが含まれていて、既に利用している場合も多いかもしれません。

Internet Exproler で良い音でMIDIを聴く・・・

上記の「Windows Vista や 7 のMIDI出力先を選択できるようにする・・・」
「TiMidity++ windows synthesizer(TWSYNTH)を使う。」の項目をご参考ください。外部音源をお持ちの場合には、当サイトのギャラリーページはPLWMidiMap.cplなどによって出力先を外部音源に設定した後、IE利用を推奨します。

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最後に・・・

もともと自分自身が楽しめなくなってしまった今の環境を、何とかしたくて、MP3などでの公開も積極的にしてきたのですが、MIDIって、もっともっと 利用し甲斐があって楽しいものだったはずで、それを復活したいと願っていました。 今回少しの糸口が見つかったわけで、これで安心して寝られる(笑)よう になりそうです。
MIDIの公開にも夢が出てきて、より積極的に行えそうです。

雑感・・・

それにしても、MicrosoftのMIDIに対する冷たさが腹立たしく思います。
いろいろな事情があるとは思いますが、こんなに簡単に切り替えられるものが存在しているのですから、こうした楽しみ方を切り捨てることなく開発して頂きた いと願います。 わざわざ立ち上がりの遅いシークェンサーソフトを開かずとも、いろいろな遊び方ができる世界が存在しているのですから、この世界を発展さ せることで、より多様な可能性が出てくると思います。

MIDIの出力先が選択できないQuickTimeよりは、選択できるWindows Media playerの方が利用しやすくなり、webのブラウザーもIEを使うことが増えるように思います。

ご注意点として・・・

メーカーは様々な思惑によって無料で公開していることが多く、インストールによって環境がどんどん変わってしまいます。 上記に取り上げたものの多くも、これらの問題を内包していますので、くれぐれも自己責任において行ってください。

2010年11月27日 晴天

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