クラシックMIDIデータの作り方


MIDI作成のファーストステップ


ここではシークェンサーで実際にMIDIを作り始める、
最初の所から見ていきたいと思います。

MIDIデータファイルを作るための道具立て・・・


MIDIを作るために、最低限次のものが必要です。


  1. MIDIが再生できるコンピューター

  2. シークェンサーソフトウェア


そう、シークェンサーソフトがあれば誰でも作ることができるのです。

シークェンサーは色々なメーカーから発売されています。
また、インターネット上にもフリーウェア、シェアウェアなどがあります。
もちろん販売しているものの方が高性能で使いやすいものが多く、
値段もそれほど高くないものでも十分使えたり、オーディオインターフェースに
付いてきたりしますので、先行き本格的に作りたいのならば、はじめから購入したほうが、
後々後悔しなくてすむことが多いと思います。


再生音源について・・・


今は外部音源がほとんど市販されておらず、中古品でなければ手に入りませんが、
もし可能なら用意したほうが作成が楽になると思います。
このほか、高音質なソフトウェア音源で、本格的な音楽制作がはじめられる事でしょう。
ただし、ソフトウェア音源の多くはMIDIの規格の互換性があまり無いので、
注意が必要になります。

それでは、私が行っている作成方法を、参考としてお見せしましょう。

このページで解説に使うソフトウェアは、「Cakewalk Ex」という
少し古い機能限定版のソフトですが、基本的なことはすべて学べるので、
このシークェンサー画面の画像を取り混ぜて解説していきます。

シークェンサーのほとんどが、ほぼこれと似ていますので、
基本的なことが解るようになればと思います。


こちらをクリックすると新しいウィンドゥでシークェンサーの使い方がご覧いただけます。




MIDIの仕上げ方一例



MIDIのデータを音楽らしくするには、
それなりに色々なことをしなければなりません。
クラシック音楽の場合、特にテンポなど、抑揚は大切で
それの仕上げ方でぜんぜん違った曲になる場合があります。

ロボット的なデータに人間味を持たせる作業が
DTMでのクラシック音楽作成の「鍵」です。
それでは、いったいどうすれば良いのでしょうか?
ここに私がやっているやり方の一部を紹介します。


Windyはステップ入力(譜面入力)でMIDIを作っていますが、
作る手順によって音が変化して、完成されていきます。
どういう段取りの段階で、どういう風に変化していくのか
サンプルデータを参考にして聴いてみてください。

今回用意したデータは歌曲です。
曲名は「庭にて(Dans le Jardin)」で、ドビュッシー作曲です。
歌のパートにはフルートで、
伴奏はピアノです。
ピアノの表現は主にヴェロシティーとペダルで
フルートはエクスプレッションでの表情付けが
ポイントを握っています。

1. べた打ち
SampFile1

まるで機械的ですね。
シークェンサーの譜面上に音符を置いていくことからはじめます。
音の強さは一定で、テンポもここではいじらずに、ひたすら音符を
マウスのクリックで置いていく、きわめてストレスの溜まる作業です。

2. ヴェロシティー調整
SampFile2

一つ一つの音符の音の
強さを調節して、メリハリ
をつけます。
べた打ちでできた音符一つひとつの強さを調節していきます。
曲の全体の流れと、部分部分でのポイントを考えながら、強さを
ひとつひとつ決めていく作業です。 楽譜に強弱記号が書かれていれば
それにしたがって数値を変えていきます。 そして主なテンポを決めます。

3. エフェクト、ペダル入れ
SampFile3

残響で臨場感豊かな
音場の再現をします。
エフェクトは主に「リヴァーヴ(残響)」で音に奥行き、広がり、潤いを付け、
コンサートホールのような臨場感を与えることができます。 そして、ピアノ
パートにペダル(サスティーン)を入れて音色を整えていきます。 

4. エクスプレッション調整
SampFile4

表情が付くと
心が伝わるようになります。
フルートのパートはエクスプレッションでの表情付けが鍵を握っています。
フルートのように「伸ばす」音は、音符ひとつの中でも音量に変化があり、
それをいかに上手く再現できるかで、リアル感が変わってきます。

5. テンポ入れ・・・完成
SampFile5

テンポで曲が生き生き
してきます。
そして、テンポを入れて仕上げていきます。
音楽には必ず呼吸があって、また作曲者は微妙な変化を曲に持たせています。
テンポでいかに表情を付けられるかが、この手の曲の大きなポイントです。

ここまで一通りの流れを見ていただきました。
これはあくまで参考で、この順序は前後したり
あるいは総合的に色々といじったりします。
また、曲や演奏形態(楽器)によって
違った部分に手を加えることがあります。

※SampFileはMIDIデータです。MIDIを再生できる環境が必要になります。

2002/5/29
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